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五臓の病証①ー基礎

今回から全6回に分けて「五臓の病証」について解説します。日頃、治療をする中で良く見かける症状や、特徴的な症状をピックアップして、なるべく端的に解説したいと思います。第1回目は五臓の病証を知るために必要な基礎知識です。

(1)臓腑

東洋医学では、人体の生理・精神活動の全ては臓腑によって成されていると考えます。臓腑とは内臓の事で、の2つに分けられます。臓はザックリ言えば生理物質の化生と貯蔵を行う器官で、腑は飲食物の消化・吸収・排泄を行う器官です。その数は12あるのですが、ややこしくなるのでここでは心包と三焦を除外して話を進めます。


(2)病理

何らかの原因で臓の力が弱まると「熱」「冷え」が生じます。その熱や冷えが様々な部分に波及する事で痛みやシビレなどの症状が起こる…というのが、東洋医学における病理の基本的な考え方なのです(かなり大雑把な説明ですが…苦笑)。


(3)陰陽

東洋医学では全てを陰と陽に分けて考えるので、臓腑も陰陽に分けます。すると「臓は陰」「腑は陽」となります。実は臓と腑は表裏関係(上図参照)にあって密接に関わっており、そのパワーバランスは「陰主陽従」となっています。つまり、陰である臓からエネルギーをもらう事で、陽である腑が活動できるといった感じです。だから、臓が病むと表裏関係にある腑にその影響が現れやすいのです。その具体例を1つご紹介します。

肝と胆は表裏関係です。例えば、肝の力が弱まり(これを肝虚と言います)、熱が発生したとします。するとその熱は胆が持つ経絡(=胆経)に波及します。熱が胆経に波及した時は体がカーッと熱く感じるのですが、その熱は弱い熱のためすぐに冷めてしまい、今度は体がスーッと寒く感じるようになります。当院でもたまにこういう症状を訴える方がいらっしゃいますが、この現象を経絡治療の教科書では「カースー病」としています。


いかがでしたか? 上記を踏まえて今後、五臓の病証をザックリと解説していきます。その中で「あ、この症状、自分にもある!」と感じた方は、是非、ご来院下さい。改善できるよう全力でサポート致します! 次回は「肝の病証」です。

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