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悪寒と発熱


新型コロナウイルスが猛威を奮っています。このウイルスに感染すると、軽症では鼻水・頭痛・悪寒・発熱などの一般的なかぜ症状が現れ、重症では肺炎・気管支炎などにもなるとか…。こわい(泣)。今後とても心配ですね。皆さんもどうか気をつけて下さい。そこで今回は、悪寒・発熱(東洋医学バージョン)について書きたいと思います。



東洋医学では、悪寒・発熱は肺の病証と考えます。

普段私達の体表には活動的な陽気が循環しており、外界の寒気などから身を守ってくれています。身を守るその陽気を衛気(えき)といいます。実はその衛気の循環を調節しているのがなのです。肺が「気の本」と呼ばれる由縁は、全身の気を調節する働きがあるからなのです。これらを踏まえて、悪寒・発熱が起こるメカニズムをざっくりとですが解説していきましょう。


STEP①:悪寒

肺虚(肺の力が弱い状態)では、体表の衛気循環が不十分であり、かつ衛気の力もかなり弱くなっています。そんな状態で外界の強い寒気(=寒邪)にさらされると、衛気は損傷され体表が冷やされます。これが「悪寒」として現れます。


STEP②:無汗

悪寒が現れはじめると体がそれに反応し、全身の毛穴を閉じて体内の陽気が漏れ出るのを防ぎます。こうする事で体の内部までが冷えないようにしているのです。

この時は毛穴を閉じているので、汗が出なくなっています(ここがポイント!)。

※毛穴が閉じるのは、寒邪の収縮させる力(収引性)によるもの…と考えてもいいです。


STEP③:発熱

悪寒を治そうと、胃で作られた陽気が体表に送り出されます。しかし、元々肺虚なので送られた陽気をうまく循環させる事ができません。すると陽気が体表のあらゆる場所で滞ってしまいます。陽気は熱性の気ですから、これにより「発熱」が現れるのです。


…とまあ、こんな感じです。何となくでもご理解頂けましたでしょうか?

これが一般的な「かぜ初期の悪寒・発熱」というやつで、古典では太陽病といいます。


かぜ初期の悪寒・発熱には葛根湯がよい…とよく言われます。

但し、葛根湯で効果があるのは「汗が出ていない発熱=STEP①〜③」です。

では「汗が出る発熱」とは、どんなメカニズムなのか?

…は、別の機会にさせて下さい。書きたくなったら書きます(笑)。

鍼灸治療においては「肺を補い、熱がある陽経を瀉法する」となりますが、こういう状態の方は家で寝ているので、基本的に治療院には来ませんよね(笑)。


P.S 葛根湯の裏のラベルを見ると「発熱(汗が出ていないもの)」とちゃんと書いてありますので、機会がありましたら見てみてください。





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