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肝実瘀血

今回のブログは肝実瘀血についてで、過去に投稿した「五臓の病証」の続編…といったところです。「症例報告」でも登場しているので、内容が重複しますがその点はご容赦を。


(1)虚(きょ)と実(じつ)

東洋医学では虚と実という言葉が良く使われます。虚は「不足している、弱まっている」という意味、実は「有り余っている、過度になっている」という意味なのですが、経絡治療における実の定義は、血(けつ)または熱が停滞・充満した状態であります。


(2)陰実と陽実

臓腑は陰陽論にて分類すれば臓は陰腑は陽となります。従って、臓が実になれば陰実腑が実になれば陽実と呼びます。しかしながら、臓(肝・心・脾・肺・腎)の中で実に成り得るのは肝のみなのです。なぜならば、肝の主な働きは蔵血(ぞうけつ)ですが、それができるのは、肝に血を集める収斂(しゅうれん)という機能があるからなのです。だから肝は収斂によって血や熱を引き込んでしまうため実に成り得るのです。つまり「陰実=肝実」なのです。他の臓が実にならない理由は、ややこしいのでここでは省略します。すいません(笑)


(3)瘀血(おけつ)

肝実とは肝に血が停滞した状態という事ですが、ここでいう血の停滞とは瘀血の事です。瘀血は言わば「潤いを失った干からびた血」であり、主に腹部に出現します。臍周辺に硬結と圧痛があればそれは瘀血の可能性があり、これが多く存在すると気血循環を阻害するため様々な症状を現すようになります。そうして肝実になると相剋関係にある脾が虚してくるため、結果として脾虚肝実(瘀血)証となるのです。


(4)肝硬変

脾虚肝実証は肝臓疾患などで良く見られます。肝硬変はその代表と言えるでしょう。私が鍼灸の道に進んだ理由のひとつは、肝硬変を患った母親を治療するためですが、母親にはほぼ教科書通りの症状が出ていました。しかし病の進行度合いと、私の鍼灸師としての実力にはかなりの開きがあったため、新潟に移住して2年目にして母は他界しました。もっと私に力があれば1日でも2日でも長生きさせられたのではないか?…そんな事を時々考えます。


コロナの影響は治療院に大打撃を与えました。加えて、未だに独身で心の支えが無いこの状況下では、さすがにメンタルもやられちゃいます(泣)。そんな時はいつもオフクロと10分でいいから会話をしたい…て思います。さて近々、墓参りに行ってオフクロに愚痴でもこぼすかな。

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