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寝汗


人には体を暖める「陽気」と、熱くなり過ぎないように陽気を抑える「陰気」とがあります。生命活動は両者のバランスにより成り立っています。しかし、ほとんどの人は陽気と陰気の力が偏っているものなのです。

陽気の力が弱い状態(陽虚という)では「冷え」が生じ、逆に陰気の力が弱い状態(陰虚という)では「熱」が生じます。ざっくり言えば、陽虚体質の人は寒がり、陰虚体質の人は暑がり…といった感じです。

これらを踏まえて「寝汗」についての東洋医学的な解説をしましょう。


陽気と陰気、実はこの2つは昼と夜とで巡る場所が異なります。

陽気は昼においては、身体の比較的表層や手足などの末端部を巡ります。陽気は活動的な気ですから、これにより手足を動かす事ができるのです。逆に陰気は身体の深部、つまり内臓を巡ってこれに潤いを与えています(陰気には潤すという作用もあります)。


しかし、昼と夜とではそれが逆転します。

熱の性質がある陽気が内に入って内臓を暖めます。

冷えの性質がある陰気が外に出て毛穴を閉じます。

毛穴を閉じる事で内に入った陽気が体外に漏れ出るのを防ぎ、同時に外界の寒気などが体内に入り込まないようにしているのです。


陰虚の人は、昼夜問わず体の中の熱(内熱という)を多く持っています。そんな状態の人が夜を迎えるとどうなるでしょう。昼間に外を巡っていた陽気が内に入り込み、これと合体してより強い内熱となってしまうのです。熱には外に出ようとする力があります。内熱が強ければ、その外向きの力も強く、体表にある水分が外に押し出されてしまいます。その押し出された水分が「寝汗」となるのです。

ちなみに夜になると咳が出る…という症状も同じ原理です。つまり、元々あった内熱と夜になって外から入ってきた熱が合体して肺に入ったからなのです。


では、このような患者様には、どういう施術が良いでしょう。勿論、アプローチ法はいくつもあると思いますが、ひとつは腎を補うという方法があります。腎は「陰中の陰」とも言われ、陰の性質が強い内臓ですので腎の力を強くしてあげる…というのも、施術の選択肢にあっても良いでしょう。その他には名前に「陰」がつくツボ、例えば「三陰交」などを刺激する…という方法もあります。

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